ぽんぽんぺいみー

ポジらないと

未解決事件は終わらせないといけないから

store.steampowered.com

よかった。サクッと終わる。ネタバレしかない簡単な感想

全体像

話を読み解いて、話者/順序を並び替えていく
この手のものは読み手が脳内なり書き記すなりして整理しているが、システムとして用意するのは初めて見た。
答え合わせも兼ねており、ユーザーフレンドリーなシステムに感じる
ただ少し一覧性が悪く整理のしづらさは感じた。整っていく爽快感もあったのでトントンといった所か。
BGMもよかった。物語をひも解くにつれて徐々に盛り上がる演出は良く、全体的にしっとりとした感じで良い雰囲気を作り出していた。

システムと話のつながり

話のつながりがわからないというのは、舞台設定とその演出としてはよい。しかし読み進める上ではやはり混乱はしてしまう。この辺りをいい感じにまとめられていたら、より面白く読めたとは思う(しかし充分面白い)
話を2転3転させるシステムとしても優秀に思う。地続きの話でどんでん返しを続けると「えー」となるが、この話でこういう作りにされると「なるほどね」となる

感想

翔太君が毎日傘を持ち歩くところは刺さった。こういう裏のない健気なふるまいはどうしても応援したくなってしまう。

とはいえ一番すごいのは清崎蒼に思う。そのほかの人々は多かれ少なかれ自分の関係者のための行動を起こしているが、この人は担当した未解決事件を終わらせるために何年かけたのだろう、12年だ。赤の他人なのによくもまあ
最後のカギは開けずに進められることを想定しているのだろう、これが清崎蒼の付いた嘘なのだから。これをもって彼女もこの物語の登場人物になった。

これは登場人物は確かにジグソーパズルチャンピオンだが、プレイヤーは凡夫な方が面白いのだろう。総当たりも許容されてはいるけどね。

その他

犀華:せいか

(読めない)

あとがき

「作者より」から引用

他人に理由なく優しくしたとき
それまで存在しなかった物が 新たに作り出されて
人生のプロットが変わると信じながら

世の中に痕跡を残したくない系として長く生活してきた人間には刺さる。
こんなことで良い影響になるのか、と。